NICU看護師からチャイルドボディセラピストへ
ここでは、元看護師の経験を活かしてチャイルドボディセラピストとして活躍しているCさん(仮名)について紹介していきます。看護師として5年間勤務した後、結婚を機に退職し、ベビーマッサージに出会ったことをきっかけにチャイルドボディセラピストとしての勉強を重ねました。
元NICU看護師
Cさんが看護師時代に働いていたのはNICUです。NICUは日本語で新生児特定集中治療室と呼ばれており、生まれたばかりの赤ちゃんに特化した集中治療室のことです。3交替制の職場で毎日忙しく働いていたCさんですが、赤ちゃんのケアをしていくなかで「もっと赤ちゃんやお母さんと深くかかわり、役に立ちたい」という気持ちが高まっていったそうです。もし、看護師として再び働くことになったらもう一度NICUで働きたいと思えるほど、やりがいのある仕事だったと言います。また、NICUで働いた経験があったからこそベビーマッサージに興味を持つことができたとのことです。
ベビーマッサージと出会う
結婚と出産を機に退職したCさんはベビーマッサージに出会います。ベビーマッサージとはお母さんが赤ちゃんに対して行うマッサージのことで、母子が直接肌に触れて行うコミュニケーションとして大きな効果を発揮します。NICUの経験から直接触れることの大切さを身に染みて感じていたCさんは、ベビーマッサージをより多くの人に知ってほしいと思うようになりました。NICUではカンガルーケアやタッチケアと呼ばれるお母さんと赤ちゃんが直接触れ合うケアを実施します。ベビーマッサージも同様にお母さんと赤ちゃんが直接触れ合い、様々な良い影響をもたらす効果があります。
また、母親として育児の大変さも知っているため、多くのお母さんに幸せな育児生活を提供できるのは自分しかいないと思い、ベビーマッサージについての勉強を重ね、ついにボディセラピストの資格を取得しました。資格取得の際にも、生理学や解剖学など看護師としての知識が役に立ったそうです。
元看護師という安心感
現在はボディセラピストとして多くのお母さんにベビーマッサージを教えていますが、元看護師という肩書があるため、参加しているお母さんからの信頼も厚いようです。なにか子どものことで心配なことがあった際に、身近なところに相談できる存在がいるというのは子育てをしているお母さんにとって非常に頼もしいです。また、看護師としてアセスメントの経験があるからこそ、お母さんから質問があった際には徹底的に調べてから確実な情報をアドバイスするように心がけているそうです。それがさらにCさんへの強い信頼感につながっています。今後はさらにベビーマッサージを世間に広げる活動に力を入れて、幸せな育児生活の提案をしていきたいと考えているそうです。